土木・建設業界の広報はどう変わる？
今日は「これからの広報」に関して、ちょっと先を見据えた話をしてみたいと思います。
テーマはずばり、「SEO対策よりAI対策」。
最近の自分の行動も踏まえた予想的な記事です。
こんにちは。
広告業界出身の土木偏愛者、おがしんです。
最近、ChatGPTやGeminiなど、いわゆる生成AIの登場によって、私たちの情報の探し方が大きく変わってきました。
今までは「気になることがあれば、とりあえずGoogleで検索」というのが当たり前でしたよね。
でも、今は「AIに聞いてみる」という人がどんどん増えています。
つまり、検索じゃなくて“対話”が入口になってきているんです。
そうなると、今まで広報の世界で常識だった「Google検索で上位に表示されること＝勝ち」というルールが、少しずつ変わってくるかもしれません。
これからの時代、重要になるんじゃないかなと思うのは「いかにAIに拾ってもらうか？」という視点です。
「AIが参考にする情報」を発信する
AIは、自分で現地に行って取材したりはできません（笑）
学習に使うのは、ネット上にあるテキスト情報がメイン。
つまり、人が書いた記事やブログ、ニュースサイト、企業のホームページなどがベースになっています。
だからこそ、土木、建設業界がこれから意識すべきは、「AIが学びたくなる情報」を出しておくということ。
それも継続的に積み重ねていくイメージで。
たとえば、自社の仕事内容を専門用語だけで書くのではなく、「未経験者にも伝わるやさしい言葉」で発信する。
あるいは、ただ「○○工事を行いました」で終わるのではなく、「なぜそれが必要だったのか」「どんな想いで取り組んだのか」まで書く。
AIは、そういう“文脈”や“ストーリー”をちゃんと読み取ります。
むしろ、読んでくれるのは人間よりAIのほうが先かもしれません。
「検索」から「推薦」へ
AIに質問すると、検索結果のように一覧でたくさん表示してくれるわけではありません。(質問の仕方にもよりますが)
「これがいいと思います」と1つか2つに絞って教えてくれる。
ということは、そこに「選ばれる情報」になることが重要になってきます。
これは、今までのSEOとは少し違う考え方になりますよね。
今までは、キーワードをたくさん入れて、検索順位を上げることを意識していたと思いますが、それよりも
・誰に向けて書いたのか？
・どんな価値を届けているのか？
・その情報は信頼できるのか？
といった“内容の質”や“背景”、”ストーリー”のほうが重要になってきます。
だからこそ、これからの広報に必要なのは、「数打ちゃ当たる」的な発想ではなく、ひとつひとつ丁寧に届ける発信だということです。
土木、建設業界だからこそ活きる「AI対策」
「建設業って、そんなに情報発信することあるかな？」と思う方もいるかもしれません。
でも私は、むしろ建設業界こそ、AI時代に強いコンテンツを持っていると思っています。
なぜなら、
・人の暮らしに直結している仕事
・地域に根ざした活動が多い
・現場のリアルな声がある
・災害やインフラに関わる社会的意義がある
など、一次情報（現場からのリアルな声）がたくさんあるからです。
そういう“現場からの一次情報”こそ、AIが必要としているもの。
ブログでも動画でもSNSでも、発信された言葉が誰かの質問の答えになる時代。
だからこそ、丁寧に、日々の仕事の意味を言語化しておくことが、将来の広報力につながると思っています。
これからの広報に必要なのは「検索される言葉」ではなく「話しかけられる言葉」
「AI対策」なんて言うと難しく聞こえるかもしれませんが、本質は、「誰かにちゃんと伝わる言葉で、自分たちの仕事を表現すること」。
いま目の前の人に語りかけるような、やさしくて、想いのこもった発信が、めぐりめぐってAIに拾われ、未来の誰かの役に立つわけです。
広報というより、“未来の仲間に届く手紙”のようなものかもしれませんね。
土木、建設業界の広報は、まだまだこれから。
AIの発展に不安を感じている方もいるかもしれませんが、時代が変わる時は同時にチャンスでもあります。
情報が飽和する時代だからこそ、真っ直ぐな言葉、想いのこもった発信が力を持ちます。
皆さんと一緒に、今後を見据えた広報を考えていけると嬉しいです。
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広告業界出身の土木偏愛者。好きが高じて日本初の｢土木広報専門会社｣を設立。
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