「あいつを紹介してよかった!」と社員が喜ぶ、お金と法律の話。~失敗しないインセンティブ設計~
「よし、うちもやろう!」と思った社長。
明日、朝礼でこう言おうとしていませんか? 「誰かいい奴いたら連れてこい! 金一封出すぞ!」
……これ、一番やってはいけないパターンです。
「金一封っていくら?」「いつ貰えるの?」「もし辞めたら返すの?」 社員の頭の中はハテナだらけ。
最悪の場合、法律違反のリスクさえあります。
現場で安全帯を正しく着けるように、リファラル採用にも「守るべきルール」と「適正な設計」があります。
今回は、一番気になる「お金と法律」について、現場目線で紐解いていきましょう。
こんにちは、広告業界出身の土木偏愛者、おがしんです。
違法にならないための「安全基準」
まず、法律の話を少しだけ。
職業安定法という法律で、「業として」人の紹介でお金を取ることは禁止されています。
「えっ、じゃあ報奨金はダメなの?」 いいえ、大丈夫です。ポイントは「賃金(給与・賞与)」として支払うこと。
社員への紹介料を「外注費」や「紹介手数料」として現金や商品券でこっそり渡すのは、やめておいた方が無難です。
就業規則(賃金規程)に「リファラル採用手当」「社員紹介手当」として明記し、給与明細に載せて、ちゃんと税金を引いて支払う。
これが、会社と社員を守る安全基準です。
※私は法律の専門家ではありませんので、社労士さんなどに相談して万全を期してくださいね。
支払いは「出来高払い」でリスク回避
入社した翌日に「やっぱり合いません」と辞められたのに、報奨金だけ払ってしまった……なんてことにならないよう、支払いは分割がおすすめです。
-
1回目(入社時): 着手金として30%
-
2回目(試用期間終了後): 完了金として70%
このように設定することで、紹介した社員も「あいつ、ちゃんと続いてるかな?」と、入社後の友人をフォローするようになります。
やり方はいろいろ設定できます。ひとつの例として考えてくださいね。
制度ができても、動くとは限らない
就業規則を整え、金額も決めた。「これで明日から紹介の嵐だ!」 ……残念ながら、そう簡単にはいきません。
どんなに良い道具も、使い方が分からなければ宝の持ち腐れ。
実は、社員が紹介をためらう一番の理由は、お金ではありません。
「もし紹介して、不採用になったら気まずい……」 この心理的な壁です。
次回、最終回は、この心理的ハードルを取り除き、自然と紹介が生まれる「仕掛け」と「運用」のコツをお伝えします。
これを読めば、御社の社員ひとりひとりが最強の採用担当に変わるかもしれません。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

マーケティング視点で広報活動・採用活動をサポートしています。
初回限定・無料オンラインコンサルやっています。
お問合せは、下記のフォームからご連絡ください。お待ちしております!
土木広報に関することはおまかせ!
広告業界出身の土木偏愛者。好きが高じて日本初の「土木広報専門会社」を設立。
広告・イベント業界25年以上の経験とノウハウで、土木の価値と魅力を伝えるお手伝いをしています。(WEBサイト構築、SNS運用、動画配信、デザイン、イベント企画、映像制作など)
講演やセミナーの依頼も承っています。
YouTubeチャンネル「ドボクのミカタ」やっています。
チャンネル登録・高評価いただけると励みになります。
あなたの現場、会社に取材に伺います。
広報用の動画として活用しませんか?
それでは皆さん、本日もご安全にー!
◎記事を書いた人
小川慎太郎(通称:おがしん)/土木広報コンサルタント
『全国1億2千万人の土木ユーザーに届く広報を』
広告業界出身の土木偏愛者。好きが高じて日本初の「土木広報専門会社」を設立。
広告・イベント業界25年の経験とノウハウで、土木の価値と魅力を伝えるお手伝いをしています。(WEBサイト構築、SNS運用、動画配信、デザイン、イベント企画、映像制作など)
防災士/公益社団法人 土木学会会員/一般社団法人ツタワルドボク理事/土木の魅力を発信するwebマガジン「ツタドボpress365」編集長/エクスマ公認SNSアドバイザー/エクスマレプリカンズ1期/エクスマ塾100期/47都道府県でゴルフすることが夢/芥屋ゴルフ倶楽部/保護猫ちゃん2匹/温泉ソムリエ/最後の晩餐はメロン希望/
