災害復旧の時間軸について
全国1億2千万人の土木ユーザーの皆さんこんにちは。
土木広報支援プロデューサーのおがしんです。
先日、熊本に行ってきました。
もともとは、八代で土木広報イベントの打ち合わせに行く予定で、それならということで、前日に熊本市内に立ち寄ったんです。
熊本地震から5年経ちました。その地震の直後からチャリティコンペなどを開催していることもあり、福岡の隣県でもあり、個人的にはいろいろと思い入れのある土地です。
当社の顧問でもある松永博士と一緒に行ってきました。もちろん道中はいつものごとく、博士の土木、歴史トークで膨大な知識を詰め込みながら。
(あまりにも膨大な知識量なので、30%くらいしか残っていません:笑)
現地、熊本城に到着し、二の丸広場に上がっていき、夕陽の当たる熊本城を眺めると、いやいや、ほんとにかっこいい!
そして、たった5年でよくもここまで復旧できたよなぁと感慨深い思いでした。
と同時に、まだまだのところも散見され、完全な復旧までは時間がかかることを感じます。
博士から教えてもらったことで、「そうか。なるほど。。。」と、教えられたことがありました。
それは、復興にかかる「時間」について。
復興までの時間は早いに越したことはない。それは、技術者でない私でもわかるのですが、実際には、数年いや10年単位で時間が必要です。それでも日本は技術力もあるので早い方。
これは熊本ではなく、東日本大震災での話ですが、10年経って随分と復興が進んでいる地域もあるようです。
しかしながら、この「10年」という歳月。
復興作業としてはとても早いのですが、そこに生活していた人を基準に考えるとこうなります。
当時10歳だった人が20歳。20歳だった人は30歳。
高校生だった人は立派な社会人になっている年齢です。
そう考えると、災害が発生してから10年経過する間に、その人たちの生活自体が変化しており、もうその街に戻って来ないという現象が起きている。
学生だった人が、その10年の間に社会人となり別の地域で生活を営んでいる。そのような状況であれば、またもとの生活に戻る方が難しかったりするわけですね。
確かにそうだよなぁと気づかされました。
復興整備をやっている最中もみんな生活があり、どんどん歳を重ねていき巣立っていきますからね。
そういう意味では、大規模災害が起きた後の復興整備のあり方やグランドデザインって、本当に難しい判断と作業だろうなと感じます。
復興整備以外の時間が止まっていれば別の話でしょうが。
そう考えると、常日頃から、地域づくりや国土づくり、生活様式も含めた国家デザイン、このような根本的なところからきとんと考えていくべきなんでしょうね。
そのためにも、僕らひとりひとりが歴史を学び、今を考察し、未来を考えることが大切なんだと感じました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは皆さん、本日もご安全にー!
◎記事を書いた人
小川慎太郎(通称:おがしん)/土木広報支援プロデューサー
『全国1億2千万人の土木ユーザーに届く広報を』
経済学部出身の土木偏愛者。好きが高じて日本初の「土木広報専門会社」を設立。
広告・イベント業界25年の経験とノウハウで、土木の価値と魅力を伝えるお手伝いをしています。(WEBサイト構築、SNS運用、デザイン、イベント企画、映像制作など)
エクスマ塾100期/一般社団法人ツタワルドボク理事/土木の魅力を発信するwebマガジン「ツタドボpress365」編集長/47都道府県でゴルフすることが夢/芥屋ゴルフ倶楽部/保護猫ちゃん2匹/温泉ソムリエ/最後の晩餐はメロン希望/一般社団法人日本オンラインフィットネス協会理事